乙姫神社

みやびの日記&エッセイ。 2006.11.9~ Copyright(c) Miyabi All Rights Reserved.
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自転車巫女

大学時代、結婚式場の巫女バイトをしていた私。アパートに引っ越し、原付バイクを手に入れるまでは、女子寮から自転車で式場まで通っていた。あれは大学1年の秋ぐらいのことだったと思う。秋晴れの空の下、さっそうと自転車で式場を後にし、走っていると、小学生の女の子の集団が見えた。何人かは自転車に乗って逃げ、その後を泣きながら一人の女の子が走って追いかけていく。心配になって、自転車を止めて観察していた。やっぱり、泣いている女の子を仲間はずれにしているみたい……。弱い者いじめは許せない。「ねえ、ちょっと君たち。その子泣いてるんじゃない?」と話しかけ、事情を聴いた。自分が同じことをされたらどう思うか聞いて、仲直りさせた。強引なやり方だったかも知れないが、泣いている子の気持ちを考えるとつらくなってしまう。私も人とコミュニケーションするのが苦手な子どもだったから。その後、研究室の友人Mとそのお友達と偶然会って、ミスタードーナツでお茶した。「なかなか勇気ある巫女さんじゃん」とMが褒めてくれ、私は照れた。でも正義感が強いのも、いいのか悪いのか……orz泣いていた女の子へ。きっと君も友達とうまくやれるようになるから、心配しないで。強くなってね。
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舞巫女・瞳子の事件簿

原作・高殿円さん、作画・叶嵐さんによる美しい巫女漫画。角川書店・あすかコミックスで2003年5月に刊行された。実家の貧乏神社を継ぐ女子高生巫女・花森瞳子(はなもりとうこ)が奉仕先の神社で様々な事件に巻き込まれ、舞の奉納によってそれらの現象を解決する。お金と男にシビアな性格の瞳子。奉仕料とイケメンに弱いが、何とか実家の神社を再興すべく仕事に頑張っている。綺麗な絵柄で、ほのぼのとしたストーリー展開。話もまとまりがある。相手役の男の子が金持ちで生意気な感じで私的にはイマイチだったのだが、面白くておすすめの漫画だと思う。巫女装束も綺麗に描けている。瞳子の舞のシーンはとても美しいので、必見である。

朝霧の巫女

ヤングキングアワーズで2000年から2007年まで連載された、宇河弘樹さんの漫画『朝霧の巫女』。神意を読み取り伝える審神者(さにわ)の家系に生まれた少年、天津忠尋(あまつただひろ)と幼なじみの巫女・稗田柚子(ひえだゆず)が怪異と戦う伝奇ラブストーリー。また、荒ぶる神たちの物語でもある。広島県三次市に伝わる『稲生物怪録』(いのうもののけろく)という怪異を描いた書物を下敷きにしており、作品の舞台も広島県三次市である。地域と絡めた伝奇物語。こういう設定は、物凄く私の好みである。それから面白いのが、ヒロイン三姉妹の名前(倉子、柚子、珠)が、名物のお菓子「淡雪三姉妹」の小倉、柚子、玉子に由来していることだ。実際、三次市では朝霧の巫女を使った妖怪関係のイベントも開かれたりしたようだ。漫画を使った町おこしというのも、素敵だと思う。それから、筒井筒の恋を描いた忠尋と柚子の純愛もいい。柚子の照れたような仕草がかわいらしい。さらに、筆でザバザバと描いたような妖怪のタッチ。面白いと思った。残念な点は、絵が荒いところ。今っぽい絵柄なんだけど、もう少し描き込んだらきっともっと読ませる漫画になっただろう。それから巫女委員会という良く分からない組織に柚子たち巫女三姉妹以外の4人の巫女さん。メガネっ娘やらロリっ娘やらがたくさん登場。巫女は柚子一人で充分な気がするのだが。これでは、せっかくの謎めいた設定が、一気にただの萌え漫画だ。リアリティも失せる。脇役の娘たちには悪いが、そんなに登場人物は要らないと思う。ヒロインの柚子にもう少し活躍の場を与えた方が良いのではないだろうか。最終回はアワーズを買って読んだ。純愛を貫いたハッピーエンドで、とりあえずは良かったと思う。最終巻が出たら買いたいなあ。

几帳の裏の控え室

結婚式場巫女をしていた時、几帳の後ろに四畳くらいの小さな控え室があり、そこに巫女5~6人が詰めていた。一回の式に、巫女は2人要る。人手が足りない時は、受付の綺麗なお姉さんが駆り出されてきて巫女になった。隣に水屋と宮司さんのデスクがある。結婚式が終わると、金字で「寿」と書かれた朱塗りの杯を集め、水屋で洗って綺麗に拭く。鶴亀のお菓子、結び昆布、新しい杯を敷紙にセットして次のお式の準備が完了する。式が連続する時は、結構大忙しだ。結婚式が始まると、式場前の入口から新郎神父を誘導し、お神酒を注いだ。空き時間はその控え室で雑誌を読んで過ごした。お昼になると、弁当が出た。この空き時間、私はいろんな事を考えていた。巫女の仕事についてのやりがいとか、将来の事とか弓の事とか恋愛の事とか。あの頃は叶わない片思いをしていた。小さな窓から紅葉を見ては、物思いにふけった。結婚式の仕事は好きだった。これから人生を共に歩んでいくご夫婦のお手伝いができるわけだから。いつか自分も素敵な花嫁さんになりたいなと思いながら、一組一組の方の幸せをお祈りした。本当に、素晴らしいお仕事をさせて頂いたと思う。社会人になった今、あの頃を振り返ると、真面目に仕事はやっていたんだろうけど、なにぶんに学生だったので、ちゃんと出来ていたかとか、きちんと礼儀正しく人に接する事が出来ていたかが心配になる(悩)。他の巫女さんたちは、私の事を「柚木」と呼んでいた。変なヤツと思われていたに違いない(笑)。でも本当に、いい仕事だった。お世話になった宮司さんとお母様。今年はお手紙とお歳暮を贈ろうかな……(^-^)。

不思議な話

私がよく奉仕させていただいた末社で、特に好きだったのはK田神社という処。新しいお宮さんで、入るとヒノキの良い香りがする。八幡神を祀ってあるので、拝殿には源平合戦の大きな絵馬が架けてある。そこの総代さんが良い方で、参拝者がいない時は世間話をしてくださった。そこで聞いた、不思議な話。県内のとある駅の近くに、80歳を超える尼さんがいらっしゃり、その方に人生相談をすると、色々あててくださるというのだ。総代さんが行くと、「あなた、お金を扱う仕事をしておられましたね?」等言われ、ことごとく当てられたらしい。良い事も言われるそうだが、勿論悪い事も言われるそうだ。そして、良く当たる内容。包む額は、確か二千円くらいだと言っておられた。私も将来の事などを占ってもらいたいなあと思いながら、もう何年も経ってしまい、今ではそのお寺の名前も忘れてしまった。あの時、まだ大学生だった私に、総代さん達が、「巫女さんも、大学卒業されたら娑婆(しゃば)に出ていかれるんやろ。 娑婆ちゃ、大変なところや。覚悟しておかれや」と言うようなことを言っておられた。(神社で仏教用語の娑婆が出てくるのも妙な話だが、神仏習合の盛んな地域なので、まぁ良いか。)卒業して就職して巫女を降り、結婚して毎日暮らしているが、確かに毎日を生きていくって甘いもんじゃないと思う。尼さんの占いもよく当たるかも知れないが、総代さんの言っておられたことは全くもって良く当たっていたなあと思う。

本職巫女への就職

大学1~3年の時、今の業種への就職希望はあったのだが、神社でのアルバイトを通して、「巫女さんか、神職さんになりたい」という思いも実はあった。結構それで迷った。日常生活を脱した、静謐に包まれた神殿で、神様と語らいながら過ごしてみたいという、神仙思想みたいなものが当時の私にはあった。(民俗学への興味などもそこから発生している)また、神社に訪れる人々との交流も楽しいものであり、心から笑顔でご奉仕できる仕事が巫女だった。結婚式場には、県内一の大きな神社でご奉仕されていた先輩のYさんという方がおられた。彼女は中卒で、その神社はどうも定年になったらしかった。どうも巫女さんの定年は、ニ十代のうちのようだ……。友人の話では、伊勢神宮の定年も確か二十三、四ということらしかった。確かに、年食った巫女というのは、見たことがない。宮司さんのお母様に、「定年になった巫女さんは、その後どうなるのですか?」と聞いてみると、「勉強をされて、神職さんになられる方もいらっしゃるし、ご結婚される方も多いわよ。お茶やお花に、礼儀作法を身につけた巫女さんを結婚相手として希望される方は多いらしいですから」との事だった。寿退社、か……。ずっと続けるわけにはいかないものだろうか。宮司さんにも聞いてみた。「四大出とるのに勿体ないわ。巫女になってる子は中卒や高卒も多いし、第一長く勤められんし」と言われてしまった。やる気があれば、最終学歴はあまり関係ないと思うのだが、長く勤められないのはネックだ。では神職さんになるのはどうか。女性神職さんの十二単姿も、凛として美しいものである。だが、社家(神社)に産まれなければ中々神職も大変なようである。神社の格式もあり、どの家に産まれるかで人生が変わる。頑張っている人が昇進できるとかそういうシステムではないらしい。色々納得できない部分があり、結局今は最初に希望していた業種でOLをやっている。結婚して子どもが産まれ、生きていくことのシビアさを知った今、現実的に本職巫女にならなくて良かったとは思うが、未だに惹かれる世界ではある。

ある助勤巫女の一日~春季祭礼編~

ある助勤巫女の一日……。早朝、起床。潔斎(シャワーを浴びて身を清め、下着も清潔なものに替える)。朝の光を浴びながら、自転車に乗って神社へ。「本日ご奉仕させていただきます、柚木でございます。よろしくお願いします!」と神様にご挨拶して、社務所へ。宮司さんご一家にご挨拶。巫女装束に着替える。気持ちが引き締まったところで、拝殿へ。玉串(榊の枝)に紙垂(しで)をつけたり、お下がり(鰹節や子どもさん達へのお菓子)を仕分けしたりする。(先輩の話だと、紙垂には息を吹きかけてはならないそうである。ケガレがついているからであろう)宮司さんと禰宜さん登場。正装に着替えられる。三人で「よろしくお願いします」と礼をして、神事のはじまり。太鼓の音で式が始まり、気持ちがさらに引き締まる。私は巫女舞を奉納。その後、直会(なおらえ)。奉賛会(?)の皆様にお神酒を注ぎ、飲んでいただく。かわらけを回収し、水屋へ洗いに行く。いよいよ、地元の皆様がお祓いを受けにいらっしゃる。笑顔で対応。初穂料を受け取り、神前へ。巫女舞を奉納する。先輩と交代で昼食を摂り、午後もご奉仕。夕方、祭の終わりの神事があり、ご奉仕終了。夕食をいただいて帰宅、である。充実した一日、である。
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